物事には,製品だけでなく、サービスや経営にも品質があると思う。
どうすれば品質を高くすることができるか?
品質を高くするには、基本的には、すべてのプロセスをきめ細かく対応することではないか?
そういうことを或る温泉旅館が教えてくれた。
先日ひさびさの骨休めに家族で温泉旅行をした時に感じたことだ。
<きめ細かさの一例>
●スリッパ
殺菌ボックスに入っていて、それぞれのスリッパが異なる模様の布で刺繍されている。
しかもサイズは、大、中、小と分けて並べてある。
●浴衣
部屋に入る前にロビーで好きな模様の浴衣を選べる
しかも、男性 大、中、小、女性 大、中、小と6種類のサイズが用意されている。
●手ぬぐい
単純なプリントではなく数色の色糸で旅館名が刺繍されている。
これなら持ち帰っても使いたくなる。
●お茶
部屋の中に以下のセットが用意されていて、好きなお茶類を堪能できる。
・ドリップ式コーヒー
・煎茶
・昆布茶
・健康茶
●お茶菓子
茶菓子入れに、人数分、約4種類のお茶菓子が入っている。
●活花
すべての部屋、そして、廊下に2メートルおきに生花が活けてある。
●香、ポプリ
エレベータの前には香が炊いており、お手洗いにはポプリが置いてある。
要所でほのやかな香りが、適度に漂う。
●ロビーでの本格的コーヒーサービス
朝など、ロビーで本格的なコーヒーの無料サービスがある。
お水がいいせいかとてもおいしい。
●部屋の洗面台
備品が以下のようにとてもきめ細かい。
歯ブラシは、家族が混同しないように4色色違いになっている。
歯磨きは通常のチューブだけでなく、マウスウォッシュがついている。
大鏡だけでなく、背面などを確認する小さな置き鏡がおいてある。
●部屋の鍵
一部屋に2つ配置してある。
よく男女別にお風呂に行く際に、鍵がひとつで不便することがあるが、それに対する配慮だろうか?
●お風呂の衣服置き場
衣服だけでなく、スリッパやメガネを置き場がある。
スリッパは混同をさけるためだろう
●枕
布団を敷く際に、枕は、そば殻(固め)にするか、羽毛(柔らかい)にするか?と聞かれた
●見送り
チェックアウトするときに、職員が見送ってくれる。
ふと車内に目をやると、お見送りのメッセージカードが挟んであった。
これ以外にも、小さな気配り、心配りがたくさんある。
これらのサービスは、お金はあまりかからないが手間がかかるものが大半である。
ひとつひとつは小さな気配りで、これだけたくさん受けるととてつもないものを感じる。
業務の品質向上とは、ホームランを狙いのではなく、バントやヒットの積み重ねだと感じた。
ちなみに、この旅館は群馬県谷川温泉にある”金盛舘せせらぎ”というところです。
興味のある方はどうぞ・
https://seseragi.co.jp