キングメーカーとは、自ら表舞台にでないが、裏方で表の権力者に多大な影響力をもつ存在を指す。

国政であればキングメーカーの意向が国の政策決定や首脳人事に影響を及ぼす。
キングメーカーは表の権力者への権力行使バックボーンをもつ場合に成立する。
”数が力”という言葉で表される。
政治の世界ではキングメーカーの派閥の力が表の権力者の命運を左右する場合である。
過去の自民党においては、首相辞任後の田中角栄、金丸信、小沢一郎などがキングメーカーを担ってきた。
キングメーカーにとってこの構造はとても都合がよい。
なぜなら、自らは表に出ず表の権力者を通じて権力を行使するので、そのリスクを避けることができるから。

しかしこの構造はその組織にダメージを与える。
キングメーカーの存在は権力二重構造を生み、下の立場(国民)からみてその組織への不満を蓄積することになりやすいから。
それが1990年代の自民党政権交代に繋がった。
今又キングメーカーが暗躍する気配がある。
キングメーカーの力が増大すればするほどその組織を腐り、政策は国民と向き合えなくなってくるのは1980年~90年代の自民政治を知るものは経験したところ。
コロナ禍で国民のニーズからずれた政策決定やタイミングの遅れとそのプロセスにおけるキングメーカーの果たす役割を我々国民はよく監視する必要があると思う。

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